曲のテンポを上げたいと思ったときに試す方法

関連ページ:BPMをプロンプトで指定して実際にどれくらいになるか検証
曲を生成していると「なんかいつもテンポが遅いんだよなぁ。イメージしているテンポをもうちょっと上げたいんだよなぁ」っと思うことは多分出てくると思います。
これは主に選んでいる曲のジャンルによる影響が大きいです。メタル系のジャンルにすれば早くなりますし、バラードにすれば遅くなる、というのはなんとなく分かると思います。
しかしJ-popのような明確に早い遅いというものがないジャンルでは、ランダムで生成されますが最終的に大体同じところに落ち着いている感じになります。
そこで意図的にテンポを上げたいときはカスタムモードの「Style Description」に次のようなプロンプトに追加することで調整します。
- テンポの速いジャンルや単語を追加する
- ジャンルの頭に「Speed」をつける
- BPM of (数字)をいれる (※BPM(数字)でもOK)
具体的に書いていきましょう。
・生成する曲は選んでいるジャンルに影響を受けている
・テンポの幅が広いジャンルで生成された曲のランダム性が高い
・意図的にテンポ上げるためにプロンプトで調整することができる
テンポの速いジャンルや単語を追加する
例えばJ-popの曲を作りたいとします。このときプロンプトで早い曲調のジャンルを追加します。つまり「Style Description」のところに記載するプロンプトは「J-pop」だけでなく、「J-pop, heavy metal」など作りたいジャンルのプロンプトの後にカンマを入れてテンポの早いジャンルの曲を追加するだけです。他に曲のテンポが速くなるジャンルとしては、
- metal系全般(heavy metalなど)
- EDM(Electronic Dance Music)
- punk rock
などがあげられます。heavy metal などmetal系を入れれば間違いなくテンポがあがります。ただこれのデメリットは音楽の雰囲気がガラっと変わってしまうことになります。
ジャンル以外でも「fast tempo」「rapid」などスピードが速くなるプロンプトを追加することでテンポは速くなります。
・Style Descriptionにテンポの速いジャンルのプロンプトを入力するのみ
・metal系、EDMなどのジャンンルはテンポを早くできる。ただ、それらの曲の影響を受ける
・それ以外にもプロンプトで「fast tempo」「rapid」などを入れてもテンポが早くなる
ジャンルの頭に「Speed」を入れる
これは単純にそういうジャンルがSunoの中にある場合はそのジャンルが適用されているのだと思います。名前のとおりSpeedが速くなるのでテンポが速くなります(Speedをプロンプト単体として入力しても上手くいくときといかないときがあるためジャンルの先頭につけています)。
具体的には「Speed J-POP」みたいな感じです。
これのデメリットとして、そのジャンルがない場合はSunoで認識されないので早くならないことがあります。
・ジャンルの前にSpeedをつけるだけ
・ただしSunoが認識しないこともあるので効果がないこともある
BPM×××(またはBPM of ×××) でテンポを指定する
BPMとは「Beats Per Minute」の略で、音楽のテンポを測る単位です。具体的には、1分間に何回のビートがあるかを示します。一般的にBPMが高いほど曲は速く、低いほど遅くなります。
具体的には「BPM170」や「BPM of 170」などと記載し、数字の大きさを変えてと自分で調整します。どんな数字にしたらイメージがつかない、という人がほとんどだと思いますので、その場合は次のように試してください。
- 自分が作りたい曲と似たテンポの曲を思い浮かべる
- Chat GPTなどで「〇〇という曲のBPMを教えてください」とAIに聞く
そうするとAIがイメージした曲のBPMを教えてくれるので、仮にAIがBPMは170ですと回答した場合は、「Style Description」 に「J-pop, BPM 170」と入力するだけです。
(※BPM of 170でも大丈夫です)
ただ、ジャンルによって適切なBPMがあるのでバラードでテンポの速いBPM170にしても無視されます。AIに聞いてみたところ、適切なBPMの範囲はこんな感じのようです。

これらの対策は1つ1つでは上手くいかないことがあるので、いくつかの方法を組み合わせることでよりテンポを上げる確率を高くすることができます。
・プロンプトでBPM××など、BPMを指定する
・BPMは作りたいイメージの曲をAIに聞けば教えてもらえる
・ジャンルによってはBPMを指定しても無視されることがある
より狙いのテンポを狙う場合はAudio Upload機能を使う
Audio Uploadは、サンプル音楽を使って曲を生成する機能です。生成される音楽はサンプル音楽を参照するのでそのBPMに近い曲を生成することができます。Audio Uploadの使い方についてはこちらを参考にしてください。よりイメージに近い曲を生成したい場合はAudio Upload機能を使うことも検討してみてください。
こちらのデメリットはイメージに近いテンポの曲を探してくる、もしくは自分で準備する必要があることです。
関連記事:作りたい音楽を生成するSuno AIの「Audio Upload」機能の使い方と活用法
・イメージに近いテンポを生成するためAudio Upload機能を使う方法がある
・イメージに近いテンポの曲を自分で準備する必要がある
プロンプトで制御しきれないときはソフトを使ってテンポを上げる
生成したお気に入りの曲のテンポを上げるにはプロンプトではどうしようもありません。Reuse Promptを使っても全く違う曲になってしまいますので、既に生成した曲のテンポを上げるには別のソフトを用いる必要があります。またプロンプトでの制御が面倒な場合もこちらの方法を使うことをお勧めします。
テンポを上げるだけならいろいろなアプリがありますが、私はFilmoraというソフトを使用しています。
Filmoraはそもそもは動画編集ソフトです。とある調査ではYoutuberが使っているソフトとしてのシェアは2位となっており、かなり有名なソフトです(1位はAdobeのPremiere Pro)。
Filmoraを使っているのは、動画編集ソフトでありながら音楽の編集機能を持っており、様々な調整ができるためです。それに加えて音楽は動画との相性が非常に良いため、自分の音楽を公開するときは動画にしたほうが圧倒的に見てもらえます。このため、音楽のみを編集するならDAWなどがありますが、動画もできたほうが良いのでこちらを使用している、という訳です。
Premiere Proを使わなかったのは、サブスクなので定期的にコストがかかるためです。Filmoraは買い切り版も準備してくれているので費用を安くすませることができるのが理由です。これは人の使い方によりますが音楽に動画を載せるレベルであればこれくらいで十分です。時期によりますが最も安いものだと8000円くらいで買えます。
試しにFilmoraで曲の雰囲気を変えないレベルでテンポを変えた曲を作ってみました。ベース曲である「normal ver」に対し、5%テンポを上げた「fast ver」、5%テンポを下げた「slow ver」を作っています。どれくらいのテンポ感になるのか、動画だとどんな感じになるのか聞いてみてください。ちなみにこの動画は1つ15分くらいで作っています。操作も直感的で簡単に作れます。
※画像はLeonard.AI(無料版)で生成しています。
左から順にnormal、fast、slowの順になっています。
具体的なやり方を簡単に解説します。

Sunoからダウンロードした曲をFimolaに読み込ませ、③の速度のタブから速度の比率を目的のテンポになるように調整するだけです。この数字を微調整して自分のイメージしたテンポにしたらエクスポートをすれば完成です。

また、曲の一部の部分のみ変更したい場合はスピードランプタブからカスタムを選べばより細かい調整が可能です。ただこれは速度UP側は細かい調整ができないので玄人向けになります。

他に音楽に関わる機能としては、音量の調整、フェードイン・フェードアウト、イコライザー、曲の長さを微妙に調整できるオーディオストレッチ機能などがあります。動画編集のように曲を切ったりしてあげればより応用範囲は広くなります。また動画として曲のアピールすれば効果は絶大になります。

Filmoraは無料版もありタダでお試しできます。ただ無料版だと動画に大きなロゴが入る、mp3はエクスポートできないなどの制限あるので、試しに気に入ったら購入すればよいと思います。Filmoraへのリンクを貼っておきますので気になる方は試してみてください。
・生成した曲のテンポを上げるのは別のソフトを使用する必要がある
・Filmolaを使えば細かいテンポ調整が可能で動画も簡単に作ることができる
・Filmolaは無料版でお試しでき、価格も安く買い切りできるなどコスパに優れる
まとめ
曲のテンポはジャンルによる影響が大きく、テンポを上げたい場合はカスタムモードで下記のような調整をします
- テンポの速いジャンルを追加する
- ジャンルの頭に「Speed」をつける
- プロンプトにBPM ××× を追加する
- Audio Upload機能を使う
- ソフト的にテンポを上げる
さらにはこれらを組みあわせることでよりコントロールをすることができるようになります。もちろんテンポを遅くする場合にも使えますので、いろいろと試してみてください。
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・データ無制限で2,980円(テザリングでPC使えばネット回線不要になる)
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という利点があるので、この2点で他社よりかなり優れてると思います。

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楽天の宣伝マンみたいにつらつら書いてしまいまいましたがこれは本当におすすめです。AI関連のサービスを使っている人はサブスク費用が結構重めに来ていると思いますから、こういうところで費用を浮かしてもっと新しいテクノロジーを楽しめるようになってもらえればと思います。最近の契約者数が伸びてきてこういったサービスがなくなってしまう可能性がありますし、やるかやらないか大きく差がつくので早めにつかっておくのがオススメです。本当はもっといろいろとありますが、また別の機会に書こうかと思います。

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